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昭和2年4月30日〜昭和13年9月3日

                        井上芳邦氏作成「貝島炭砿株式会社経営変遷概要」から



年号 記                  事
昭和 2. 4. 30 遠賀郡芦屋砿区 8,102,767坪、大野砿区 3,321,231坪、北波多砿区1,489,479坪、吉隈砿区 903,770坪、 計13,826,769坪を久原砿業株式会社に譲渡する。
2. 5. 17 岩屋炭砿第二坑坑内で火災発生し、23名が殉職する。
2. 6. 2 宮田駅―庄司間の充填線は専用鉄道として許可される。
3.3〜4.7 第八坑斜坑を菅牟田第二坑跡に開坑、昭和4年7月竣工。後に技能砿員養成所(通称先山養成所)。
3. 10. 貝島私学校に相次いで、御真影を奉載す。
4. 11. 10 大之浦七・八坑の主任 俵口和一郎の退職に際し、露天堀朝鮮人労務者は相図り、同氏を讃えるため頌徳碑を建立、除幕式を行う。
 昭和62年12月に
宮若市中央公民館に移設された頌徳碑(しょうとくひ)


5. 8. 9 大之浦第六坑で労働争議が起る。              人員 8,526人
5. 11.   炭砿界不況のため、貝島各社人員整理する。         
6. 2. 1 大之浦第一坑の採炭を中止する。              人員 5,430人 
6. 3. 29 大之浦第四坑及び第七坑を閉鎖する。
6. 3.〜 婦女子の坑内作業禁止のため、各坑の保育所を廃止する。
山近剛太郎氏作(井上邦彦写真集から)
6. 6. 4 大之浦炭砿に簡易水道を布設し、社宅その他 5千戸に給水する。
6. 5. 5 貝島合名会社において、各社合同会議を開き、砿業、商業、大辻、岩屋炭砿の3社を合併し貝島炭砿株式会社に、乾溜、石炭両社を合併して貝島化学工業株式会社を設立することを決議する。貝島炭砿株式会社 五代目社長に、貝島 太市氏が就任。貝島木材防腐株式会社解散する。 昭和12年12月19日再設立。社長 貝島 留吉氏
6. 5. 13 岩屋炭砿坑夫が、賃上げほか4項目を要求して罷業(スト)に入る、15日要求を撤回して就業。
7. 2.   大之浦全砿で、エヂソンキャップランプを使用する。

キャップランプを付け、食事をしている坑夫たち(昭和30年頃?)
7. 7.   従業員家族に授産のため、第二・三・六坑において充填用バラ、魚網、莚ぬ織業工場を新設する。
7. 9. 26 岩屋炭砿第二坑において、ガス爆発し、3名が殉職する。
8. 7. 13 大之浦炭砿は、飯場を合宿所と改称す。          人員 4,445人     
8. 12. 3 第六砿、羅漢坑の開鑿に着手、S.9年3月竣工、 S.12年9月15日に休山。
9. 5.   大之浦従業員有志が、庄司採砂場において、牧場開設し乳牛の飼育を始める。

年号 記                  事
昭和 9. 6. 19 岩屋炭砿第二坑ガス爆発、殉職車16名(内4名重症後死亡)
11. 3 貝島会社創立50周年記念式を挙行
12. 30 炭砿会社資本金3000万円を2700万に減資す。
   この年、生見に飲料用井戸を設置し、2、3、5坑方面に送水開始す。

現存する生見の飲料用井戸(平成18年)
遠くに六ヶ岳を望む


10. 3.   太助弟六太郎3.11 嘉蔵(かずお)3.18死去、 84歳、80歳なりき。


貝島六太郎像 (写真:井上邦彦家アルバム集から)
11. 24 大之浦第7坑露天堀を中止す。朝鮮人労働者二百余名貝島会社謝恩碑を建立する


昭和62年12月に移設された
左:謝恩碑 右:俵口和一郎頌徳碑

11. 7. 15 大之浦新三坑の開削に着手し、S12.7.3着炭(後日東三坑と改称する)
9. 21 大之浦新五坑を開掘、12月7日竹谷層に着炭。
12.    大之浦第七坑西部坑を開掘。昭和13年8月迄採掘。
12. 4. 4 中堅労務者育成のため貝島庄司塾を開設(後庄司教養所と改称、昭和15年6月技能者教養所と併合する)
4. 29 炭砿会社役員異動、社長 貝島太市(六代) 人員7,342人
貝島太市像
磯光の天照宮境内にあり
10.   大之浦第七坑赤炭砿を開掘。昭和16年8月迄採掘。
11. 20 大之浦新五坑、羅漢坑を中止して、大之浦第一坑及び第八坑、岩屋第六坑(旧白山坑)を採掘す。
年号 記      事
昭和 13. 5. 27 大之浦第五坑、古洞出水のため8名殉職す。
5. 20 貝島太市社長 筑豊石炭砿業会々長に就任す。6月石炭懇話会々長に就任する。
8. 大之浦第七坑の東部坑を開掘して昭和16年8月迄採掘す。
9. 3 大之浦新三坑を東三坑と改称する。


従業員数
炭砿名 従業員(会社員) 同左家族
大之浦炭砿 8,830 16,640 25,470
大辻炭砿 2,230 3,670 5,900
岩屋炭砿 1,180 2,600 3,780
東松島炭砿 760 750 1,510
13,000 23,660 36,660
 
住宅数
大之浦炭砿 5,240戸
炭住街での子供たち
パッチン(めんこ)をしている?
(写真:「貝島炭礦の想い出」から)
大辻炭砿 1,200戸
岩屋炭砿 770戸
東松島炭砿 120戸
7,330戸
 
最近5カ年間送出炭高数(単位頓)
年度 区分 合 計 備 考
大之浦 大辻 岩屋 東松浦加算
昭和 8年 1,019,967 322,509 131,466 1473942
昭和 9年 1,218,542 373,187 99,136 1690865
昭和10年 1,250,366 364,793 120,336 1735495
昭和11年 1,380,782 416,349 116,997 1922890 8,762
昭和12年 1,518,377 420,613 134,193 2122026 48,843
6,388,034 1,897,451 602,128 8,945,218 57,605
 
貝島育英会
 給費生 現在 大学29名 高校8名 専門学校28名 中学校15名 合計80名(昭和13・5年)
 ※これらの学業を終え、各方面に活躍しある出身者261名の多きに達しあり。