山  崎

阿弥陀如来像

宮若市文化財指定 第一号 


山崎 阿弥陀如来像  

宮若市文化財指定 彫第一号

 宮若市の北西部にそびえる権現山(住ヶ坂)は、近年まで宝満山伏(ほうまんやまぶし)入峰の修験場として知られ、頂上近 くの冨強谷に大石二個があると古文書は伝えています。  
 山崎阿弥陀如来像は、権現山にあたる山崎の現在地に明治時代にはすでにありましたが、それ以前についてのあゆみはわか っていません。仏像は檜(ひのき)材で作られ、大きさは台座を含んだ全高95p、仏像の高さ52p、膝(ひざ)の幅40p、肩幅30 p、胸の厚さ28p、体勢は座った形をしています。また頭と体 は一つの材料ででき、前後に割って内部にえぐりがみられます。これにより作法として、首を割り離して作り、後で頭部と体部の接合を行っています。  膝部については別の材料を用い、二つの材料を使って製作するといった珍しいものです。
 製作時期は平安時代末から鎌倉時代初期と思われ、最近修理 の手が加えられています。  
(以上 宮若市山崎組合及び宮若市教育委員会 平成六年三月作製の説明板 から)

 倉久の地にあった「真言宗 内山寺」は、盛時には僧兵3, 000人を有した大伽藍でしたが、今日ではわずかに不動堂を遺すぐらいで往時を尋ねる手掛りはごく限られいます。 その中で、この「山崎の阿弥陀如来像」は内山寺の確実な資料として最も古い物とされています。  

 なお、この像は昔年盗難に遭ったそうですが、幸いにも大阪 で発見され買い戻されたという因縁つきの阿弥陀像であります。
    (「宮田町史 上巻」を参考)

上写真:

山崎阿弥陀如来像安置の堂宇
(JRバス山崎バス停前)
宮若市バスセンターからバス20分

向こうに見えるは権現山頂上

内山寺について後日掲載予定

トップページへ