犬鳴物語5  小方良臣


 
   者  云  野  陶  長  に  土  も  謎  五  鳴  山     う  直     西  が                
   に  者  村  工  元  在  記  言  の  郎  谷  平  犬  い  方  犬  と  あ  犬             
   て  の  の  な  和   ` 拾  わ  多  七  に  次  鳴  う  の  鳴  東  り  鳴        犬    
   土  墓  項  し  の  今  遺  れ  い  陶  於  郎  焼  人  高  焼  両  ま  谷     犬  鳴    
   を  あ  に └   人  も ┗   て  陶  工  け  博  を  物  取  は  岸  し  入     鳴  物    
   此  り   ` と └┘ 其  の  い  工  説  る  士  世  が  焼  江  の  た  口     焼  語    
   地   ゜  ┐ あ  と  所  犬  ま  で  を  高  で  に  焼  の  戸  二   ゜ の     窯 ┌┐   
   よ  此  乙  り  云  を  鳴  す   ` 報  原   ┓ 出  い  系  時  基  犬  皿     跡  そ    
   り  者  野  ま  者  皿  谷   ゜ 豊  告  五  考  さ  た  譜  代  が  嶋  山        の    
   取  は  原  す  瓷  山  の  江  臣  し  郎  古  れ  の  に  初  調  ダ  と  小     五    
   し  犬  と   ゜ 器  と  項  戸  秀  て  七  学  た  で  つ  期  査  ム  い       └┘   
   と  鳴  云  さ  を  云  に  時  吉  あ  の  雑  の  し  な  に  さ  建  う  六          
   云  谷  所  ら  製   `  ` 代  の  り  製  誌  が  ょ  が  つ  れ  設  所             
   伝  に  に  に  せ  高   ┐ の  お  ま  陶 ┗    ` う  る  く  ま  に  に  良          
   ふ  て  高   ┓ し  原  皿   ┓ 抱  す  所  に  大  か  も  ら  し  伴   `            
    ゜ 瓷  原  拾  所  五  山  筑  え   ゜ 址   ┐ 正   ゜ の  れ  た  い  犬  臣          
  └   器  五  遺  也  郎  址  前  陶  五 └   筑  四     で  た   ゜  ` 鳴 ┌┐         
   と  を  郎 ┗    ` 七  本  國  工  郎  と  前  年     す  陶     犬  焼  山          
   あ  焼  七  の  今 ┌┐ 谷  續  だ  七  し  国  の      ゜ 器     鴨  窯  口          
   り  し  と  乙  は  慶  筋  風  と  は  て  犬  中     ど  で     川  跡 └┘         
                                  `                                    
 
   が ┌┐ に     さ  福  人  士  て  反  荒  元  い  か  名   ┐    い  の  と  っ  ま    
   出  羽  か  二  て  岡  物  の  い  程  地  禄  う  な  産  先  し  わ  間  で  て  す    
   土  間  け  基  判  藩  で  推  ま     御  五  人  る  也  年  か  れ   ` す  陶   ゜   
   し └┘ て  の  定  の  あ  定  す  皿  割  年  物  故   ` 於  し  て  日   ゜ 器  つ    
   て  な  調  窯  は  公  る  さ   ゜ 山  符 ┌┐ が  に  皿  当   ` い  吉  こ  を  ま    
   い  ど  査  跡  い  式  と  れ  犬  よ  田  一  焼  や  山  山  前  ま  神  の  焼  り    
   ま  の  さ  は  か  記  書  た  鳴  り  畠  六  い  止  の  瓷  回  す  社  墓  き   `   
   す  焼  れ   ` に  録  か  五  焼  下  帳  九  た  ら  新  器  紹   ゜ 神  は   ` 高    
    ゜ 成   ` 昭   ゜ か  れ  郎  を  谷 └   二  と  れ  四  を  介     官   ` 墓  原    
   調  の  ト  和      ` て  七  焼  口  に └┘ 書  け  郎  作  し     國  ス  は  五    
   査  と  テ  六     在  い  で  い  迄  は  の  か  る  と  せ  た     井  コ  乙  郎    
   者  き  ン  十     地  る  な  て      `  ┐ れ └   云  ら   ┓    家  |  野  七    
   の  に ┌┐ 一     の  の  く  い  新   ┐ 犬  て  と  者  る  犬     の  レ  原  が    
   副  使  陶  年     伝  で   ` た  四  一  鳴  い  あ  製   ` 鳴     墓  若  に   `   
   島  う  枕  か     聞  す  新  の  郎   ` 山  ま  り  作  犬  山     地  宮  あ  乙    
   邦  窯 └┘ ら     の   ゜ 四  が └  ┌┐ 田  す   ` す  鳴  故     内  と  る  野    
   弘  道  や  六     記  果  郎   ` と  畠  畠   ゜ 新   ` 焼  實     に  西  と  の    
   氏  具  ハ  十     録  た  と  中  記  数  未  さ  四  是  と ┗      あ  鞍  い  土    
   に  な  マ  二     か  し  い  山  さ └┘ 開  ら  郎  も  し  に     る  の  う  を    
   よ  ど     年      ` て  う  博  れ  弐  作  に  と  い  て  は     と  丘  こ  取    
                      `                             `                  
 
   望  出  し  物  口  良  る  小  跡     す  片  伝  た  さ  の  伝     を  一  を  る    
   み  土  か  の  浅  時  ル  石  が  市  の  を  世  安  れ  加  来  犬  想  六  な  と    
   ま  品  し  里  ケ  代  |  原  あ  内  で  含  品  定  て  納  し  鳴  定  六  し   `   
   す  は   ` と  谷  須  ト  へ  り  に   ` め  の  感  い  民  て  焼  さ  〇   ` 二    
    ゜ 残  こ  し  磁  恵  が  と  ま  は  ぜ   ` 襲  の  る  族  い  の  れ  年  操  基    
      っ  れ  て  器  器  考  伝  す   ` ひ  九  や  あ  竹  文  ま  伝  て  代  業  と    
      て  ら  繁  窯  窯  え  わ   ゜ こ  ご  州  現  る  節  化  す  世  い  か  時  も    
      い  窯  栄  跡  跡  ら  る  こ  の  来  一  地  徳  形  館   ゜ 品  ま  ら  期  窯    
      ま  跡  し  な  の  れ  一  れ  時  館  円  で  利  の ┌┐ 写  が  す  一  は  の    
      す  は  て  ど  宮  ま  方  も  期  を  の  収  で  徳  館  真  若   ゜ 六  寛  構    
      の  全  い  が  崎  す   ` 高  の   ゜ 焼  集  す  利  長  で  宮     八  文  造    
      で  て  た  あ  遺   ゜ 千  取  窯     物  し   ゜ で  加  紹  地     〇  年  は    
       ` 壊  村  り  跡  そ  石  系  跡     が  た  尚  す  納  介  区     年  間   `   
      展  さ  だ  ま   ` の  か  譜  と     展  す  当   ゜ 五  す  を     代  か  階    
      示  れ  っ  す  江  他  ら  で  し     示  り  館  ど  郎  る  中     の  ら  段    
      す  て  た   ゜ 戸   ` 犬   ` て     さ  鉢  は  っ  氏  の  心     約  貞  状    
      る  い  の  宮  中  倉  鳴  高   `    れ  な   ` し └┘ は  に     二  享  の    
      施  ま  で  若  期  久  へ  取  千     て  ど  犬  り  に   ` 周     十  年  割    
      設  す  す  は  の  の  伝  焼  石     い  の  鳴  と  所  湯  辺     年  間  竹    
      を   ゜  ゜ 焼  山  奈  わ  が  窯     ま  破  焼  し  蔵  原  に     間  の  式    
                            `                                   `      



検索や印刷などを容易にするため、上と同文の横書きを下欄に添えました。

 
  犬鳴物語(その五)

         小 方 良 臣(山口)

 
犬鳴焼窯跡
 

 犬鳴谷入口の皿山という所に、犬鳴焼窯跡がありました。犬嶋ダム建設に伴い、犬鴨川西と東両岸の二基が調査されました。

 犬鳴焼は江戸時代初期につくられた陶器で直方の高取焼の系譜につながるものです。どういう人物が焼いたのでしょうか。

犬鳴焼を世に出されたのが、大正四年の中山平次郎博士で『考古学雑誌』に「筑前国犬鳴谷に於ける高原五郎七の製陶所址」として、五郎七陶工説を報告してあります。五郎七は謎の多い陶工で、豊臣秀吉のお抱え陶工だとも言われています。江戸時代の『筑前國續風土記拾遺』の犬鳴谷の項に、「皿山址本谷筋に在、今も其所を皿山と云、高原五郎七(慶長元和の人)と云者瓷器を製せし所也、今は陶工なし」とあります。さらに『拾遺』の乙野村の項に、「乙野原と云所に高原五郎七と云者の墓あり。此者は犬鳴谷にて瓷器を焼し者にて土を此地より取しと云伝ふ。」とあります。つまり、高原五郎七が、乙野の土を取って陶器を焼き、墓は乙野原にあるということです。この墓は、スコーレ若宮と西鞍の丘の間、日吉神社神官國井家の墓地内にあるといわれています。

 しかし、前回紹介した『犬鳴山故實』には、「先年於当山瓷器を作せらる、犬鳴焼として名産也、皿山の新四郎と云者製作す、是もいかなる故にや止られける」とあり、新四郎という人物が焼いたと書かれています。さらに元禄五年(一六九二)の「犬鳴山田畠未開作荒地御割符田畠帳」には、「一、(畠数)弐反程 皿山より下谷口迄 新四郎」と記されています。犬鳴焼を焼いていたのが、中山博士の推定された五郎七でなく、新四郎という人物であると書かれているのです。果たして、福岡藩の公式記録か、在地の伝聞の記録か、さて判定はいかに。

 二基の窯跡は、昭和六十一年から六十二年にかけて調査され、トテン(陶枕)やハマ(羽間)などの焼成のときに使う窯道具などが出土しています。調査者の副島邦弘氏によると、二基とも窯の構造は、階段状の割竹式をなし、操業時期は寛文年間から貞享年間の、一六六〇年代から一六八〇年代の約二十年間を想定されています。

 犬鳴焼の伝世品が若宮地区を中心に周辺に伝来しています。写真で紹介するのは、湯原の加納民族文化館(館長加納五郎氏)に所蔵されている竹節形の徳利です。どっしりとした安定感のある徳利です。尚当館は、犬鳴焼伝世品の襲や現地で収集したすり鉢などの破片を含め、九州一円の焼物が展示されていますので、ぜひご来館を。

 市内には、この時期の窯跡として、千石窯跡があります。これも高取系譜で、高取焼が、小石原へと伝わる一方、千石から犬鳴へ伝わるルートが考えられます。その他、倉久の奈良時代須恵器窯跡の宮崎遺跡、江戸中期の山口浅ケ谷磁器窯跡などがあります。宮若は焼物の里として繁栄していた村だったのです。しかし、これら窯跡は全て壊されています。出土品は残っていますので、展示する施設を望みます。